高瀬幸一 著 A5判・上製・360頁・6000円+税 本書は保型形式と表現論の関わりを解説した入門書である. 保型形式を記述するのに表現論がどのように関係するかを解説したものである.
目 次 第1章 楕円関数 1.1 プロローグ;レムニスケート関数 1.2 楕円関数 1.3 モジュラー変換 1.4 Wierstrassのペー関数 1.5 テータ関数 1.6テータ級数 第2章 モジュラー形式 2.1 モジュラー関数とモジュラー形式 2.2モジュラー尖点形式 2.3 楕円モジュラー形式の次数付代数 2.4再びテータ級数 2.5 もう少しテータ級数 第3章 ユニタリ表現 3.1 局所コンパクト群のユニタリ表現 3.2 誘導表現 3.3 Lie環の作用 3.4 Cayley変換 3.5 K-有限ベクトル 3.6 離散系列表現 3.7 主系列表現 3.8 limit of discrete series 3.9 補系列表現 3.10 SL2(R)の既約ユニタリ表現 3.11 GL2(R)の既約ユニタリ表現 第4章 群上の保型形式 4.1 保型形式を群上で考えると 4.2 離散系列表現とモジュラー形式 4.3 主系列表現とMaassのwave form 4.4 保型形式に付随したDirichlet級数 4.5 関数等式をもつDirichlet級数と保型形式 第5章 Hecke作用素 5.1 Ramanujanが気付いたこと 5.2 帯球関数とクラス-1表現 5.3 GLn(Qp)の構造 5.4 GLn(Qp)上の帯球関数 5.5 佐武の同型定理の証明 5.6 GL2のアデール化 5.7 Hecke作用素とEuler積 5.8 Ramanujan-Peterssonの予想 第6章 高次元への一般化 6.1 テータ関数 6.2 複素トーラススと偏極アーベル多様体 6.3 偏極アーベル多様体の同型類の空間 6.4 Riemannのテータ級数 6.5 Siegel上半空間上の不変測度 第7章 Weil表現(実数体上の場合) 7.1 Heisenberg群とその既約ユニタリ表現 7.2 Fockモデル 7.3 Weil表現 7.4 格子モデル 7.5 テータ級数の変換公式 7.6 二次形式に付随したテータ級数 7.7 エピローグ;Siegelモジュラー形式 付録A Radon測度,Haar測度 A.1 局所コンパクト空間 A.2 Radon測度 A.3 局所コンパクト群 A.4 Haar測度 A.5 ρ-関数と付随する測度 A.6 複素Banach代数 付録B Lie群Lie環 B.1 Lie環 B.2 層 B.3 解析的多様体 B.4 Lie群とそのLie環 B.5 GLn(C)の有限次元既約表現 付録C 斜交空間と斜交群 C.1 双線形形式 C.2 斜交空間 C.3 斜交群,Heisenberg群,Jacobi群 C.4 斜交空間の偏極 C.5 Pfaff形式 C.6 格子 C.7 Gauss和 文献に関するコメント 参考文献 索引